短編物語 2025/01/02 01:59 Facebook에 공유 URL 복사 신고 短編物語『詩を唄う悪魔』第1章『はじまり』俺はイスラエルの北部で産まれた。神父(ちち)は何時も優しかった。何時も俺を許してくれた。ある日、些細な行き違いで神父を死なしてしまった。俺は罪を告白した。『神父よ。許せ。神よ。何でもする。この俺の生命を使ってくれ。優しかった神父を返してくれ。』天の声は擦りきれたテープの様にノイズが混じる不快な音響のようだった。『お前の生命は使えない。お前は人間ではないではないか。生け贄には人間が必要だ。お前に人間になれるか?』そこで思い出した。俺はただ抱き締めようとしただけ。許してほしくて。その強大な力が最愛の神父を殺めてしまった。途方に暮れる俺を神父の亡骸は満足気に見つめていた。静かに抱き寄せ俺は泣いた。満月の明かりが胸を締め付けた。声は間違いなく神父のものだった。『良いんだ。息子よ。私は幸せだった。自分を責めるな。お前は私を救ってくれた。』